産業政策 2017 5 20
2017年5月20日の読売新聞には、このような記事がありました。
アメリカの大手金融機関の多くは、
企業や個人に対する融資を中心とする「商業銀行」と、
株式や債券などへの投資を中心とする「投資銀行」の両方の業務を手掛けている。
(引用、以上)
「商業銀行」部門と「投資銀行」部門を分離させるかどうかは、
いつも大きな議論の対象となるテーマですが、
現状では、「分離させない」とすべきでしょう。
アメリカでは、製造業が衰え、
金融業が「巨大産業」となっている状況であり、
金融業がアメリカの富を生み出している現状があります。
製造業の回復には、かなりの時間を要すると思います。
当面は、金融業がアメリカの繁栄を支える構造とすべきです。
次に、IT産業は、雇用を生まないと言われますが、
IT産業も、アメリカの富を生み出している現状があります。
将来、IT産業は、製造業へ進出するかもしれません。
IT技術を使って、自動車や飛行機、宇宙技術という分野への進出です。
IT産業には、豊富な手元資金がありますので、
製造業という「新しい分野」への進出が容易でしょう。
当面は、金融業とIT産業を繁栄・発展させるべきでしょう。
これは、企業経営で考えれば、わかると思います。
利益を生み出している部門をさらに強くする。
競争力のある部門をさらに強くするのが、定石でしょう。
利益を生み出している部門を弱くして、
利益を生まない部門を強くするというのは、
経営としては、あり得ないと思います。
やはり、強い部門をさらに強くして、
その間に、弱い部門を立て直すのが、企業経営の王道です。
さて、政治的に考えれば、
金融業とIT産業を強力な応援団にすべきだと思います。